■共通: 2025-03-21
本学附属図書館所蔵の「伊能図」3種10点・地図箱2点が、「伊能忠敬測量図(いのうただたかそくりょうず)」の名称で国の重要文化財に指定されることになりました。文化審議会が、令和7年3月21日(金)に開催された同文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、文部科学大臣に答申しました。
徳島大学として、初めての重要文化財指定となります。
「伊能図」は、江戸時代、伊能忠敬が日本全国を測量し作成した日本地図の総称です。当初は忠敬による個人事業として始められましたが、その後幕府事業として進められ、忠敬の没後、文政4年(1821年)に「大日本沿海輿地(よち)全図」として完成しました。
徳島大学附属図書館所蔵の「伊能図」は、文化元年(1804)8月に幕府に上呈された「日本東半部沿海地図」と同系統の中図「沿海地図」3点(縮尺1/216,000)、文化4~8年の第5~7次測量の成果に基づく中図「大日本沿海図稿」4点、第7次測量の成果による大図「豊前国沿海地図」3点(縮尺1/36,000)の合計10点からなり、わが国初の実測日本地図となる「大日本沿海輿地全図」の成立過程を知る上で貴重な資料と言えます。
本学では、この度の重要文化財指定を受け、今後とも関係者の方々と協力しながら、貴重な文化財を後生に残すべく取り組んでまいります。
※ 令和7年4月19日から5月11日まで、京都文化博物館で総合展示「令和7年 新指定 国宝文化財」が開催されます。
詳細は こちら
■ 答申内容
名 称: | 伊能忠敬測量図 10鋪 附 地図箱 2合 |
種 別: | 美術工芸品(歴史資料) |
所有者: | 国立大学法人徳島大学(徳島大学附属図書館保管) 徳島市新蔵町2-24 |
時 代: | 江戸時代 |
概 要: | 19世紀前半、伊能忠敬(1745~1818)率いる測量隊は10次にわたる全国測量を行い精度の高い日本地図を作製した。忠敬は、段階的に測量結果を地図化するなかで地図の精度を向上させ、地図は最終的には忠敬没後の文政4年(1821)に「大日本沿海輿地(よち)全図」として完成し、幕府に献上された。 本件は、主に東日本を対象とした「沿海地図」3鋪(第1次~第4次測量、中図、縮尺1/216,000)、西日本を対象とした「大日本沿海図稿」4鋪(第5次~第7次測量、中図)、豊前国から豊後国北部までを画いた「豊前国沿海地図」3鋪(第7次測量、大図、縮尺1/36,000)の3種類からなる。徳島藩主蜂須賀家の求めに応じ忠敬が献上した地図群で、第7次測量の地図が完成した文化8年(1811)5月以降、それに近い時期の作製とみられる。第7次測量までの成果を網羅する日本全体の沿海地図として類例がなく、作製当初の折畳装の姿を伝えることも賞される。一方、この段階の沿海地図が経度調整や地図投影法の課題を残したことを示し、「沿海図」から「沿海輿地図」へと転換する過程を示す地図群として測量史、地図史上に重要である。 |
■ 閲覧
資料保存のため、徳島大学附属図書館ホームページのデジタル化公開資料をご利用ください。
・徳島大学附属図書館貴重資料高精細デジタルアーカイブ
「伊能図」 沿海地図(全6-1~3)
大日本沿海図稿(全11~14)
大日本沿海図稿豊前国沿海地図(諸45-1~3)
・伊能図学習システム
沿海地図・大日本沿海図稿 合成図

豊前国沿海地図 合成図

沿海地図 地図箱


大日本沿海図稿 地図箱
